WORKS

新宿のビル

遠景を見る。4F、8F、10Fの床レベルで前後左右にボリュームをずらしています。
アイレベルからの全景。ボリュームごとに窓もズラしています。
1F共用部分。奥への通路が賃貸への入り口となっています。
1Fカフェ。テレワークなどにも対応可能なエリアとなっています。
1Fカフェ。
賃貸部分。水回り設備を外壁側に集約することで広いワンルーム空間を確保しています。
賃貸部分。玄関見返し。
ズラされたボリュームを斜めから見る。上階に行くほど柱が細くなるのでズレの許容値が大きくなります。
ずらされたボリュームを正面から見る。
1F平面図
2,3階平面図
4,5,6,7階平面図
8,9階平面図。ユニットバスが用意されいます。
10階平面図
断面図

鉄筋コンクリート造 地上10Fの賃貸住宅の計画です。

 当初は賃貸住宅として運営するも、将来的にはホテル業にも転用出来るように計画を想定しています。そのため1Fには守衛室の他にフロントとしても使用出来るようなカウンターを用意しています。また、1階は共用スペースの他に誰でも立ち入ることか出来るカフェやランドリースペースを用意して、1階に賑わいを演出しようと試みています。

 部屋数や広さは事業収支並びに立地条件から求めているのですが、それを敷地内に落とし込もうとすると、縦横比が塔状の建物になることが判明しました。また、1Fをカフェとして運営するので自ずと賃貸への入り口は敷地に対して奥側にせざるを得ず、避難経路1.5mの確保を考慮すると建物は敷地に対してより細くなることが予想されました。

 部屋をただ上へ積んでいくと表情の無い塔状の建物が出来るだけなので、途中でボリュームをずらすと建物に揺らぎが生まれ新たな表情が生まれるのでは無いかと考えました。壁面がずらされている階はちょうど柱の太さが変わる部分となっており、その部分の壁の厚みや出を調整することで、100mm、200mm、400mmのズレを確保しています。外壁のズレに合わせて賃貸部分の窓の位置もずらすことで全体として建物全体が揺らいで見え、踊っているような、不思議な建物になりました。

DATA

2019年 基本設計

2020年 実施設計

敷地面積 158.05㎡

建築面積 83.369㎡

床面積 1F:72.069㎡ 2,3F:78.440㎡ 4,5,6,7F:79.356㎡ 8,9F78.543㎡ 10F:76.896㎡

延床面積 780.355㎡